F1のスポーティング・レギュレーション(競技規則)152条(←だったものと。或いは記憶違いかも)には次のようにあります。「レース中にマシンが停止した場合、そのマシンが他のコンペティター(注:競技者、の意)にとって危険、或いは障害にならないよう速やかに撤去されなくてはならない。もし、ドライバーがマシンを動かすことが出来ず、危険な場所から移動出来ない場合は、マーシャルはこれを補助する義務を負う。他だし、エンジン再スタートを幇助(ほうじょ←アシスト、の意)した場合、このマシンは失格となる」あのコンディション下で“多重コースオフ”が演じられた場所ですから、更なるマシンのコースオフによってクラッシュが起きても不思議ではない「危険な場所」という判断がなされたのでしょうね。だから、エンジンを止めていなかったハミルトンのマシンを「レギュレーションの定めるコースマーシャルの義務として」コースに戻した。クレーンまで使ったのはさすがに他に記憶はありませんが、ニュルブルクのレースでは'03年にミハエル・シューマッハがこの規定によりコース復帰していますね。もっとも、この件では「そこが果たして本当に“危険な場所”だったのか?」という点において疑問の声も挙がったのですが。
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