英会話からTOEICなどの資格試験まで、その基礎となるのはなんといっても語彙力である。しかし、自分の語彙力がどのレベルにあるのかを知ることはなかなか難しく、これからどんな語彙を覚えればいいかも見当がつかないというのが実情だろう。本書はそんな雲をつかむような語彙学習に明快な指針を与えてくれる。 本書の目玉は「スタンダード・ボキャブラリー・リスト(SVL)」と呼ばれる1万2000語からなる語彙集だ。このSVLは、膨大な英文データベースから、「英語学習者にとっての重要度」「ネイティブスピーカーの使用頻度」「日本人にとっての有用性」という3つの基準に照らして選定した1万2000語を、難易度順に12グループに分類したものである。このリストを利用すれば、自分の語彙レベルをチェックしたり、学習すべき未知の単語を特定することが可能となる。また5000語レベルなら「大学受験前に覚える英単語」、9000語レベルなら「TOEICで高得点を狙う英単語」というように、それぞれの語彙レベルの有効性が示されているので、目標を明確にした語彙学習ができるようになるだろう。 学習法についても、「派生語で覚える」「同義語・対義語で覚える」「接頭辞・接尾辞で覚える」など、レベル別のテクニックを紹介している。また付属CDは、ポップス風のバックグラウンド・ミュージックに乗って英単語とその意味が発話されるというユニークな作りとなっている。ただ、本書は学習書ではない。主内容はあくまで難易度別の語彙リストであり、語彙学習を進めるための参考データとして活用すべき1冊と言える。(成重 寿)
前半は有益、後半は利用しにくい
前半は接頭語や反意語の覚え方、また、それに対する考え方が掲載されている。 後半ではSVLという独自の選定基準によって選ばれた英単語12000語が収められている。 語数が多いため、単語1語につき対応する日本語1語という簡素な作り。 後半の利用法としては、とりあえず全体に目を通しておく程度にとどめておくのがよいかと思われる。文章を読みながら「この単語前に見たことあるなぁ」といった感じで思い出したとき、改めて記憶に定着するだろう。
漢字検定みたいなものなのでしょうかね?
この本には著者が日本人にとって「重要で」「有用」という単語12000語のリストが出ている。 試しに、知り合いのアメリカ人の子供(13歳)に見せたところ、最初のほうはともかく、中ごろはかなり怪しく、後半はほとんどわかっていなかった。 もちろん彼は英語を話すのはぺらぺらで何不自由なく、テレビ番組や映画のセリフはもちろん、歌の歌詞の細かいところまで聞き取れる。 学校の授業で使っているという小説(れっきとした文学作品)も辞書無しで2時間くらいで読みきって、それについてのレポートもすらすら書いてしまう。 英語を「使う能力」においては、日本人はこの子の足元にもおよばないが、この子はこの「12000語のリスト」の半分以上を知らない。 そのことを考えると、!日本人は単語の数を気にするよりも先にするべきことがあるように思えて仕方がない。
自分の語彙量知ってます?
派生語、同義語、対義語、語幹、接頭語、接尾語等々こうやって覚えれば絶対だ!と思いました。おすすめ教材も良し。標準語彙水準12000一覧が載っているのもすごい!
アルク
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