銀行員じゃない方にもお勧め
今や作家、コメンテーターとして活躍されている著者ですが、
銀行員時代の奮闘ぶりを知りたい方には是非お勧めしたい作品。
様々なエピソードを交えての話の中で、作家江上剛の信念がにじみ出てくるような内容となっていて、
他の著作で訴えかけてくる思いの根本を垣間見ることができます。
広報部時代や支店長時代のエピソードを読んでいると、サラリーマン江上剛の魅力にも引き込まれ、
実際に著者の部下として働いてみたくなります。
銀行員じゃない方も楽しんで読めます。
銀行員諸君
内容自体はおもしろいものでしたが、銀行員のこれからについてのアドバイスなどを期待しましたが、著者の過去の出来事が大半を占めていたので期待した内容ではなかったので残念でした。
生保社員諸君!
狭い世界。銀行員よりも生保社員・職員の数が圧倒的に多いことを考えると、生保社員諸君!が欲しいです。生保社員諸君が読むべきなのは、きしゆうすけさん「黒い家」角川、島村洋一さん「冷血生保」講談社、「連鎖破綻」ダイヤモンド、倉橋康介さん「卑劣」文藝春秋。証券もいろいろあるみたいですが、本当のことを書くのは恐いのかなあ?
銀行版・島耕作物語
第一勧銀の「呪縛」事件のときに活躍した江上氏の銀行員人生を、金融ジャーナリストの須田氏との対談で語る本。江上氏自身は、本店の業務開発関係や広報・人事の経歴が長い、都銀的エリートコースを歩んだ人であり、須田氏のえぐるような鋭い質問と相俟って、非常に面白い銀行員人生譚になっているとともに、護送船団的行政の時代から自由化が進む金融界の内幕をも知ることができる本になっている。 本書は、読者によっては過度に浪花節的であると感じるのではと思わせるほど人の心についての既述が多く、江上氏のきめこまかな親分肌な人柄を髣髴とさせる。すなわち、同様に銀行のエリートであった箭内昇氏の著作と異なり、本書の内容は銀行界の歴史的な流れや構造的な問題点を分析し解説するものにはなっておらず、むしろ江上氏が体験した個別のエピソードとその背景、そしてその中で銀行幹部や全銀協、大蔵省、あるいは現場の行員がどのような想いをもってどのような力関係の下でどのように動いたかというミクロの解説にスタンスが置かれている。 これは、多分に江上・須田という著者の資質にもよるものであると思うが、その分、本書は、変化する環境の中で社運をかけた難しい仕事を次々与えられながら、人情あふれる人間関係で上司に可愛がられ、部下に慕われつつこれを打破していく、ある意味でのサラリーマンの熱い生き様の模範型が描かれている。銀行員のみならず、日本的な組織で働く人にとっては参考になり、またある意味で憧れ的なスーパーサラリーマンとして目標になる生き方、と言うこともできようか。 ・・・つまり、マンガの島耕作シリーズ(ただし女性関係は抜き)とよく似た読み方が適当な本といえよう。銀行の構造論について読みたい方は、箭内昇氏の著作をお勧めします。
著者の実直な生き方が伝わってくる
中身は銀行の仕事内容を軸に展開されているが、他業種の人が読んでも十分読み応えがある。少し大げさな言い方をすれば、バブル崩壊を経験してもなお「呪縛」による一般市民不在の私利私欲に走る要素が銀行そして行政(財務省)に巣食っているかぎり、日本経済の将来はない、ということがわかる。江上は第一勧銀の建て直しに一役かったが今度は日本経済の立役者として活躍してほしい。
新潮社
若手行員が見た銀行内部事情―なぜ僕は希望に満ちて入社したメガバンクをわずか2年足らずで退職したのか 若手行員が見た銀行内部事情 (アルファポリス文庫) 非情銀行 (新潮文庫) メガバンクの誤算―銀行復活は可能か (中公新書) 経営者の信頼を勝ち得るために―変化の時代における銀行員のコミュニケーション術
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